5.10 再利用と実クラス

クラス図

C5_10

プログラムの説明

再利用と実クラス

クラス図を見てください。赤線で囲まれたクラスがインタフェースを実装した「問題解決のクラス階層(実クラス)」になります。

「実クラス」とは具体的な問題を解くときに必要なクラス(インタフェース/抽象クラスを含む)と定義します。

これに対して青線で囲まれた部分のクラスは「再利用可能なクラス階層(ライブラリ)」になります。

ライブラリとは再利用可能な汎用性のあるプログラムの集まりのことです。Java言語ではパッケージとも言います。

ライブラリのクラス図を見てくださいUserLocatorクラスはインタフェースにのみ依存したクラスになっています。つまり、実クラスがどの様に実装されるか、あるいは実クラスが追加されるかを予め知る必要はありません。また、各クラス間はインタフェースを介して疎結合になっています。

これには利点があります。グループ開発などをする場合、初めにインタフェースを決めることで並列作業が可能になります。

疎結合

疎結合とは実クラスとの依存関係がなく、インタフェースにのみ依存関係がある場合のことです。

クラス図を見てください。ライブラリから実クラスへの依存関係の矢印はありません。このクラス図より、UserLocatorは実クラスと疎結合であると言えます。